逆ポーランド記法の易しい解説

逆ポーランド記法は、数式を表す方法の一つであり、通常の数式表記法とは異なります。通常の数式表記法では、演算子が2つの数値を挟んで表示されるのに対して、逆ポーランド記法では、数値と演算子を順番に並べることで式を表します。

例えば、通常の数式表記法である「3 + 4」を逆ポーランド記法で表記すると「3 4 +」となります。ここで、数値と演算子の順番に注目してみると、3と4を順番に並べた後に、演算子の「+」を表示しています。

逆ポーランド記法のメリット

逆ポーランド記法のメリットは、計算機が処理しやすいことです。通常の数式表記法では、演算子の優先順位を考慮しなければなりませんが、逆ポーランド記法では演算子と数値を順番に処理することができます。そのため、計算機が式を処理する際に、スタックと呼ばれる一時的なデータ保存領域を使うことができ、処理速度を向上させることができます。

以下のような数式を考えます。「(5 + 3) * 4」を逆ポーランド記法で表記すると、まず「5」と「3」を足して、「8」という値を求めます。この値をスタックに一時的に保存し、次に「4」という値と演算子の「」を処理します。演算子」は2つの値を掛け合わせるため、スタックから「8」と「4」を取り出して、掛け合わせた「32」という値を求めます。最終的に、スタックに残った「32」という値が、式全体の答えとなります。

通常の数式表記法では、式の中に含まれる括弧を優先的に処理する必要があり、式の解釈がやや複雑になります。一方、逆ポーランド記法では、括弧を使わずに数値と演算子を直接並べることができるため、計算機が式を解釈する際に処理が簡単になります。

逆ポーランド記法の具体例

以下にいくつかの逆ポーランド記法の具体例を示します

逆ポーランド記法の活用例

逆ポーランド記法は、多くの計算機やプログラム言語において使われています。以下に逆ポーランド記法が実際に使用されている例をいくつか紹介します。

電卓

逆ポーランド記法は、電卓や計算機でよく使用されます。逆ポーランド記法を使うことで、計算機が数式をより簡単に解析し、高速に計算することができます。

プログラミング言語

多くのプログラミング言語において、逆ポーランド記法は、数式や式の処理に使われます。例えば、C言語JavaPythonなどのプログラミング言語には、逆ポーランド記法をサポートするライブラリや関数があります。

RPN電卓

RPN電卓とは、逆ポーランド記法を用いた電卓のことです。逆ポーランド記法を使うことで、より簡単に数式の計算ができるだけでなく、複雑な式の処理も可能になります。

PostScript

PostScriptは、Adobe社が開発したページ記述言語で、逆ポーランド記法をベースとしています。PostScriptは、グラフィックス、印刷、デスクトップ出版などの分野で広く使用されています。

以上が、逆ポーランド記法が実際に使われている例の一部です。

Pytohnで逆ポーランド記法の式を計算する

下記の記事で、実際のコードを含めて解説しています。

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