Python cryptographyでパスワードハッシングを実装する方法

パスワードハッシングは、セキュリティの観点から非常に重要な処理です。Pythonのcryptographyライブラリを使用することで、安全かつ効果的なパスワードハッシングを実装することができます。本記事では、Python cryptographyを使用してパスワードハッシングを行う方法について、具体的な例とコードを交えながら解説します。

cryptographyのインストール

まず、Pythonのcryptographyライブラリをインストールします。以下のコマンドを使用してインストールを行います。

pip install cryptography

パスワードのハッシュ化

インストールが完了したら、次に以下のコードを使用してパスワードのハッシュ化を行います。

from cryptography.fernet import Fernet
from cryptography.hazmat.primitives import hashes
from cryptography.hazmat.primitives.kdf.pbkdf2 import PBKDF2HMAC
from cryptography.hazmat.backends import default_backend

def hash_password(password):
    salt = b'salt'  # ランダムなソルト値を生成する場合は、os.urandom(16)などを使用します
    kdf = PBKDF2HMAC(
        algorithm=hashes.SHA256(),
        length=32,
        salt=salt,
        iterations=100000,
        backend=default_backend()
    )
    key = base64.urlsafe_b64encode(kdf.derive(password))
    return key

password = b'my_password'
hashed_password = hash_password(password)
print(hashed_password)

ソルト化の実装

上記のコードでは、PBKDF2HMACアルゴリズムを使用してパスワードをハッシュ化しています。ランダムなソルト値を生成するか、予め定義したソルト値を使用することができます。ソルト化(Salting)は、パスワードハッシュ化のセキュリティを向上させるための手法です。ソルト(Salt)はランダムなデータであり、ハッシュ化されるパスワードと組み合わせてハッシュ値を生成します。

ソルト化の目的は、同じパスワードに対して常に同じハッシュ値が生成されるのを防ぐことです。同じパスワードに対して異なるソルトを使用することで、異なるハッシュ値が生成されます。これにより、パスワードをハッシュ化した結果が漏洩しても、攻撃者は元のパスワードを容易に特定することができません。

また、ハッシュ化するための反復回数を設定することもできます。ハッシュ化されたパスワードはバイト列として返されます。必要に応じて、このバイト列をデータベースなどに保存することができます。パスワードの検証を行う場合は、入力されたパスワードと保存されたハッシュ化されたパスワードを比較します。以下のコードを使用して、パスワードの検証を行います。

def verify_password(password, hashed_password):
    kdf = PBKDF2HMAC(
        algorithm=hashes.SHA256(),
        length=32,
        salt=salt,
        iterations=100000,
        backend=default_backend()
    )
    try:
        kdf.verify(password, hashed_password)
        print("パスワードが一致しました")
    except Exception:
        print("パスワードが一致しません")

password = b'my_password'
verify_password(password, hashed_password)

上記のコードでは、パスワードの検証を行うためにverify_password関数を使用しています。verify_password関数では、PBKDF2HMACオブジェクトを作成し、kdf.verifyメソッドを使用して入力されたパスワードと保存されたハッシュ化されたパスワードを比較して一致するかどうかを確認しています。

まとめ

以上がPython cryptographyを使用してパスワードハッシングを実装する方法の例です。これにより、安全なパスワードの保存と検証を行うことができます。ただし、注意点として、ソルト値や反復回数などのパラメータは適切な値を設定する必要があります。また、この例ではSHA256ハッシュ関数とPBKDF2HMACアルゴリズムを使用していますが、セキュリティ要件に応じて他のハッシュ関数アルゴリズムを選択することも可能です。パスワードハッシングはセキュリティに関わる重要な処理ですので、適切な方法とベストプラクティスに従って実装することが重要です。以上の例を参考にしつつ、セキュリティ要件に合わせた適切な設定を行ってください。

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